宮崎大学の附属図書館蔵書検索システム(OPAC)で図書を検索すると、 「関連する学術成果」という表示が出るようになりました。
全国の大学・研究機関などが公開している機関リポジトリに登録されている学術成果を検索し、表示しています。 この機能およびデータは、国立情報学研究所が公開する『JuNii+ : 機関リポジトリポータル』(試験公開版)を利用しています。
(「関連する学術成果」の説明より)
とのこと。JuNii+のRSモデル検索モードの結果をAJAXで取得しているんですね。 素晴らしいマッシュアップです。
...
で、「皆さん、じゃんじゃん使ってみてください」と言えればよいのですが、
JuNii+のRS検索モードはかなりおバカちゃんです。これは宮崎大の側ではいかんともしがたい問題です。ごめんなさい。
原因の一つは、成果資料間の関連性を抽出するのに資料の説明文(メタデータ)を使っているのですが、内容の説明だけでなく
「利用条件: オリジナルは貴重資料のため、できるだけ本画像データまたはマイクロフィルムにより利用する。」
とか
「保存処置: ノンバッファー紙を間に挟み、もとの封筒単位にパーマネントペーパー(AFボード)による保存箱に納め、マイクロ資料室に保管した。もとの封筒は中性紙封筒にいれ保存。」
とか書いてあることです。
残念ながら、機関リポジトリのメタデータの書式(スキーマ)では内容の説明とそれ以外の説明を書き分ける方法がないようで、RSモデルは歴史資料が「ノンバッファー」なんかと関係があると誤解してしまうのです。
内容の説明とそれ以外を書き分けられるようにスキーマを改良すると、みんな幸せになれるはずです。スキーマの決定は情報学研究所の
学術機関リポジトリ構築連携支援事業が行っています。
利用者からの要望がたくさん集まれば改良されるかもしれませんね。
他にも、言語属性が書かれていないので、中国語を日本語のつもりで解析してしまっているとか、同じ名字か同じ名前の著者だというだけで関連資料と誤解しているので、せめて姓名が一致したときだけ関連資料だと認識させましょうとか、 改良できたらいいと思う点は幾つもありますが、 スキーマ変更のようにデータの全書き換えが必要になることは、そうそう軽々しくできないでしょうから、 当分はおバカちゃんのままです(T_T)
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