2009/09/09

パーマリンク 22:59:53, 著者: Charlie

x264 | --refsはいつでも大きくしてよいのか?

前回の実験では、Bフレームを多くとることよりも--refsを大きくすることの方がビットレート低減に効果がありそうだと分かった。
それは素材の動きの多さや他のパラメータが違っても言えることなのか、その点を調べてみた。

今回の素材は、MXTV 2009-08-14放映の「化物語・するがモンキー 其ノ壹」。全体的には動きは少なく、refsを大きくすることで圧縮効果を高められると期待できる。

さてさて、結果は如何に……。

...

■ --qcomp, --refsと、ビットレート、品質

※ 2009-09-10: ビットレートの単位を修正
動きの大きい動画では、--qcompを大きくとらないと効果が得られない。

エンディング部分は、定常的に明暗が微変動する中、3コマアニメと左にスクロールする背景を中心に、スタッフロールがずっとロールダウンしているもの。

--qcomp=0.3だと、--refsによって品質もビットレートもあまり変化しない。 一方、--qcomp=0.6だと

  • 品質はだいたい同じ。
  • ビットレートはr=4に比べてr=12の方が、1割以上も減っている。

ちなみに同じ--refs同士で比較すると、--qcompを大きくするとビットレートを上げながら品質も向上することが分かった。

紙芝居動画では--qcompによらず大きな効果あり

次回予告部分は、いくつかの静止画のシーンで構成されたもの。

エンディングと異なり、--qcompによらず--refsを大きくすれば品質を落とさずにビットレートを2割以上削減できている。
また、同じ--refs同士を比較すると、--qcompを上げることで品質を若干落としながら3割近くビットレートを削減できている。

まとめると、次のようになる。

  • デジタル制作で状態の良いソースの場合、--refsは大きな値を設定した方がよい。大抵の場合、ビットレートが下がる。

ちなみに--qcompを上げずに--crfを小さくして同等の品質を得ようとすると、ファイルサイズは約9%も大きくなってしまった。このことから、ビットレートの変動に制約が無い場合は--qcompを大きめにした方がファイルサイズを抑えられることが確かめられた。

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カテゴリ: DTV
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