2008/04/06

パーマリンク 15:06:55, 著者: Charlie

x264 | 最近のAQ機能の改良をまとめてみた

星空を含む場合は--aq-*を使うとよいで書いたように、ブロックごとに最適な量子化パラメータを推定して、同じ容量で画質を改善する機能がx264の一部ビルドに試験的に実装されていましたが、3月末に公式に取り入れられました。

一方、公式のものより更に改良を進めたVAQ2.0の試験公開も始まっていて、 どのビルドでどの機能が使えて、パラメータはどうすれば良いのかが 分かりにくくなってきたので、簡略にまとめてみました。

...

ビルド --aq-sensitivity
(可変にするブロック)
--aq-metric
(精度)
--aq-mode
(フレーム間処理の有無)
--qcomp
(容量制御の度合)
Sharktooth版 可変。0だと全ブロック可変。無指定時15。 無い。 無い。 0でビットレート固定、1で品質固定。無指定時0.6。
Core59 固定値が使用され、指定はできない。 無い。 0~2 --aq-mode=2の時、指定値にゲタが履かされる。
Dark Shikari版
Core58+VAQ2.0
(α公開)
固定値が使用され、指定はできない。 0~3 ↑同じ。 ↑同じ。

--aq-mode : フレーム間処理の有無

  1. 機能停止。
  2. フレーム内で帯域をやりくりする。--aq-sensitivity=0相当。
  3. フレームを超えて帯域をやりくりする。

--aq-mode=2のとき、--qcomp指定値にゲタが履かされる

--aq-mode=2の時、内部で--aq-strength * 0.4 / 0.28が加算され、0~1の範囲に丸められた値が使われる。 --aq-strengthは無指定時1.0とみなされるので、--qcomp=0としても内部的にはqcomp=1.0相当になってしまう。 そこで、--qcomp=-2とかいう指定も可能ということになったようだ。

--aq-metric : 量子化パラメータ推定の精度

  1. VAQ1.0相当。MB(マクロブロック)全体の輝度の分散を使う。
  2. ブロックの中の1/4のピクセルに対して8x8ウィンドウ探索。VAQ1.0の12倍くらい遅い。
  3. ブロックの中の1/4のピクセルに対して7x7ガウシアンウィンドウ探索。VAQ1.0の30倍くらい遅い。
  4. ブロックの中の全ピクセルに対して7x7ガウシアンウィンドウ探索。VAQ1.0の120倍くらい遅い。
(参考≫作者の説明)

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