コピーが蔓延したから市場が成り立たなくなったというのは主観的な意見が元だったから。
こんなものに金を払う価値なんてない @ 琥珀色の戯言
僕はX68000というマイコンで「ユーザーが『コピーで安く手に入るから』という理由でお金を払うことを渋ってしまったがために消えてしまったゲーム文化」を体験した。
「体験した」と断言調で書かれているが、当時から反論が挙がっていた。
X680x0のコピー問題、の昔話。 @ M-Mixのぺ一ジ(Oh!X)1991年10月号 p.148の「特別レポート・ソフトウェア市場を分析する X68000ゲームソフトのゆくえ」という4ページの記事がありました。いくつかのデータを提示して、 (ユーザー数が増えない→ソフトの量は増えつづける→ユーザーの年齢層から購買力は弱い→相対的に1本あたりの販売数は減る) という構成で話が進んでいっています(と、思います)。実際問題としては、違法コピーの実態は分からないというのが正しい。データ的な裏付けがない以上、ソフトの不振をコピーユーザーのせいにするのはあまりにも問題だ。
ちなみに、 そんな時分に敢えてノンプロテクトで出したら、ちゃんと売れたという話もあった。
『J-POP CDの売れ行き不振はコピーのせい』『P2Pのせい』と定量的な分析無しに主張しても「じゃあCCCDで持ち直したのかよ」「Winnyのユーザが減ってるらしいけど昔みたいにミリオンヒット連発しないじゃん」と反論されてしまう現状と似ているような。
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Charlie自身は、X68000のゲームコピーツールを使ったことはないが、FD読み込みの遅さを緩和するためにRAMDISKにFD丸ごとコピーするよう起動時の設定を書き換えたり、浮動小数点演算ドライバを高速バージョンに差し替えたりするのに、手作業でコピーを作ったことはある。
よくあるコピープロテクトは、ディスクにIOCSでは読み込みエラーの出るセクタを作っていおいて、起動時にチェックする方式だったので、そのチェックコードを無効化しておしまい。
PC-88などの他機種ではプロテクトの種類も豊富だったのと比べると、X680x0のコピー対策はそれほど必死だったようには見えない。
X680x0のソフトウェア市場の規模が他機種に比べて小さくて、コピー対策のコストをペイできなかったのかもしれないが、それは先行機種の状況を見ながら事前に考慮すべきコストなんだから、この場合「コピーユーザが多過ぎた」と理由を述べるのではなく「見通しが甘くてコストを回収できなかった」と考えるべき。
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