2009/08/21

パーマリンク 10:08:08, 著者: Charlie

度が過ぎるとダメなもの - 健康食品から画像の圧縮まで

平安時代にもお話があるように、健康によいとされる食品でも量が過ぎれば害になる。 カルシウムだって過剰摂取は他のミネラルとのバランスが崩れて体を壊す原因になるし、ポリフェノールが良いからと毎晩ワインを何本もあけたらアル中になってしまう。

合理的な非合理性 @ /.-J

食品に限らず、0か1の極論はたいていどちらもNGなんだけれど、話として分かり易いから納得してしまうことも出てくる。

このコメントに対する はてブに「思考の省エネ」という言葉が出てくる。この言葉は、いい意味に使われることもある。正しい結論に達するなら省エネは「よいこと」だけど、手間を省きすぎると間違った結論にたどり着くようになるので、それはダメというお話。

画像圧縮がそんな感じ。
JPEGで品質80くらいなら、ファイルサイズがBMPの数割にまで小さくできる。これはいい省エネ。
ところが品質20まで圧縮しちゃうと、何が何だか分からない、全面モザイクの画像になってしまう。いくらファイルサイズが30分の1になっても、用をなさないのでダメ。

この話をややこしくするのが、一見定量的に見えるけど本質的でない尺度がある場合。画像圧縮だと、PSNRとかSSIMといった数値で元画像からの変化を表現できる。だけども同じ数値でも見た目に劣化の度合が違うことはざらにある。
最終的には人間の感覚が頼りなんて科学者的には癪かもしれないけど、エンジニアリング的には大いにアリなのですよ。

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