「コンピュータはうそつかないので見逃さないで済む」らしい @Life is beautiful
コンピュータは正直ではあるけれども正確とは限らない。
入力機器は誤差を持ち、計算処理には有効桁数があり、高速化のために近似計算で代用していることもある。
⇒ 誤差 @Wikipedia
さらに計算機は、唯一無二の正しい判断の定義なんて見つかっていない事象の判断に使われることも多い。この場合、 計算機が行っている「判断」は、人間が考えた条件にどれだけ適合しているかを計算しているだけで、その条件が人間の判断と一致するとは限らない。
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例えば、「ありくい」のコンテンツマッチ広告における「ブログの記事にマッチした商品」の判断も、「ブログの記事と商品の説明の間で、共通に現れるトピックやキーワードの数を数えて得点化して、得点が高いほどマッチしているとみなす」という条件をまず人間がでっちあげている。 そして、「『ブログ』というキーワードが出現したら『Web』トピックだとみなす」「『JavaScript』というキーワードが出現したら、『Web』と『プログラミング』のトピックだとみなす」なんていうルールや、得点の計算式も人間が与えて†1やっと処理が行われる。
†1 RSモデルは、キーワードとトピックの関係を一つ一つ与えるのではなく、文章(コーパス)から統計的に抽出させるものだけど、文章を書くのも、トピック抽出の統計的な条件を決めているのも人間なので、結局キーワードとトピックの関係を定義しているのが人間であることに変わりない。
なので将来、柔道に「一本判定コンピュータ」で誤審を減らそうと目論んだとしても、 「相手を制しながら、背を大きく畳につくように、相当な強さと速さをもって投げた」という、人間の審判用の定義そのままに判定するわけではなく、「相当な強さ」にあたる加速度と「相当な速さ」にあたる速度、「背」の範囲の定義、「相手を制する」の定義を杓子定規に決める必要があって、さらに測定による誤差のことも考慮すると、人間の審判をしっかり教育するほうが小さなコストで誤審を減らす効果は大きいだろう。
誤審が許されない試合が世界で同時に一万くらい行われる状況ならば別かもしれませんが。
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